【お悩み解決】門幕のい・ろ・は
5月下旬、厳しい冬がやっと明けたかと思えばすでに夏の気配が近づいてまいりました。
京都の町では、7月の祇園祭に向けての準備が着々と進んでいるところです。
毎年、祭本番が近づくにつれて華やかに飾られてゆく京都の街は歩くだけで心が浮き立つもので、私も今から楽しみでなりません。
今回は、祇園祭を彩る要素のひとつ、「門幕(かどまく・もんまく・まんまく)」についてご紹介します。
※「門幕」は神社仏閣の門に飾られる大きなものから一般家庭や店舗で使われる比較的小さなものまでを広く含んだ呼び名ですが、今回の記事では主に一般のご家庭や店舗で使える小さなものについてご説明しています。
ハレの日には欠かせない?「門幕」
突然ですが、
皆様の身近に、祝日になると日の丸を掲げるご家庭はありますか?
いま暮らしている街に、古いお祭りや季節の行事はありますか?
季節の行事や古くからの伝統を大切に守りながら生活を営む。そんな人は素敵に見えるものですね。
自分でも何かできることから始めてみたい!と感じながらも、
「伝統文化をきちんと学んだことがないから、何が正しいのかわからない……」
「ルールやマナーを知らずに間違ったことをしたら恥ずかしい」
と不安に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
今回ご紹介する門幕は、そんな皆様の生活にも取り入れていただける、さまざまな「ハレの日」に大活躍のアイテム。
門幕とはどういうものなのか、デザイン等の決まりについて、紹介いたします。
そもそも、門幕ってどんな幕?
門幕(かどまく・もんまく・まんまく)とは、建物の門や入口につける飾り幕の通称で、玄関幕(げんかんまく)とも呼ばれます。
一般的には上下半分ずつに色が分かれたデザインで、上半分は白地に黒で家紋を、下半分には「平岡氏」や「平岡家」のように名前を白抜きにして染めます。企業さんは会社名でももちろんOKです!
取り付けの際は、幕本体のほかに
- 幕縄
- 揚巻房(あげまきふさ)
を用います。
本体上部の輪っか(チチ)に専用の幕縄を通して玄関に取り付け、扉の開閉する箇所をたくし上げるようにして揚巻房を結び付けます。
それぞれの建物のつくりによって多少異なりますが、下の画像のようになれば完成です。
門幕って、一般人でも使っていいの?
門幕を掲げるのに、特別な資格はもちろん必要ありません。
現代では 主にお寺や神社のような専門的で格式高いイメージの場所で見られる門幕ですが、古くから、お正月や結婚式・お祭のような「ハレ」の行事の時には一般のご家庭でもこの幕を飾っていました。
お正月や地域のお祭りの時にはご近所同士いっせいに門幕を出してお祝いし、それ以外の平日に門幕を出しているご家庭があれば、「あそこのお家、何かいいことがあったのね。ご結婚かな?」という風に察せるわけです。
反対に、門幕をあえて裏向きに取り付けた場合はそのお家で不幸な出来事があったことを意味します。
昔の人は、門幕の有無とその裏表でご近所さんとその日の出来事を伝えあっていたんですね。
門幕のデザインに決まりや禁止事項はある?
門幕のデザインは、基本的に自由です。
弊社では、それぞれのご家庭やお店に合わせた門幕をお作りします。
幕の長さ、チチの数、紋の数と位置、すべての要素をお使いの場所に合わせてアレンジ可能です。
色・素材・大きさ様々な中から、プロの目線で最適なものをご提案いたします!
色選びについても、技術的に不可能な色でない限り、基本的に縛りはありません。
まずはオーソドックスなのが「浅葱色(あさぎいろ)」。

ほかにも、さまざまな色があります。






それぞれのご家庭や地域で受け継いでいる色、企業さんなら自社のコーポレートカラーといったように、自由に色を選ぶことができます。


弊社の過去の事例では、華やかなつつじ色や黄緑色の門幕をお作りしたこともありました。
以前弊社のブログでもご紹介したことがありますが、祇園祭の時期になると街じゅうのご家庭やお店が個性豊かな色の門幕でカラフルになってとても見応えがありますよ。
いっぽう、門幕の色を町内で統一されているところもあるようです。
立ち並ぶ家屋のそれぞれに揃いの幕がかかっている様子は凛と引き締まった印象で格好良く、その景色もたいへん素晴らしいものでした。
ぜひ、それぞれの地域やご家庭に合ったデザインをお選びください。
幕縄や揚巻房といった附属品、その他オプションも含め、よいものになるようお手伝いいたします。
以上、門幕についての簡単なご紹介でした。
皆様の疑問や不安を少しでも解消できていたら幸いです!
幕の製作にご興味のある方、地域のお祭りを盛り上げたい方、どんなお客様も歓迎いたします。ぜひ一度、弊社へご相談くださいませ。
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今回は上田がブログを担当しました。