【修理】旗の役目を知った日。~古い優勝旗に宿る先人への思い~

今年2月。東京都北区柔道会さまよりお問い合わせをいただきました。

修理後
修理前

お問い合わせを頂いたのは今年の2月のこと。
50年以上使ってこられた優勝旗を修理できないか、とご連絡を頂きました。

初めて写真を見せていただいた時の印象は芳しくなく、
刺繍のとじ糸を直す負担や50年以上の年季の入った生地という点を考慮すると、
「修理は困難」という見立てでした。

しかし、商談を進めていく中でお客様がおっしゃった
「50年前に寄贈してくださった方の思いを残したい」という一言で方針を転換しました。


旗を残すことを第一とし、負担を与える刺繍のとじ糸を直す作業は行わない。

刺繍を施さない代わりに、文字を旗に入れる負担をどのように少なくするのかを考えました。
その結果、出た答えがこちらでした。

「文字の形の生地を熱で貼り付けることで旗にかかる負担を最小にし、
寄贈者のお名前(=元々の旗)を今後も使えるようにする」

50年以上前に寄贈された方の思いが、50年後の後輩に語り継がれ残される。
これまで気づかなかった、旗の「歴史をつなぐ」という役割を知りました。

ちょうど最近、朝日新聞の京都版に載せていただいた記事です↓

記事に記載された「歴史をつなぐ」という観点は、この時教えてもらいました。

旗を大切にされる方とのご縁を大切にしていきたい。
改めてそう思った春でした。

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